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二式大型飛行艇(鹿屋航空基地) [大戦機と模型]

二式大型飛行艇「二式大艇」
二式大型飛行艇は、川西航空機で生産された大日本帝国海軍の大型飛行艇である。「二式大艇」の通称で呼ばれ、初飛行は昭和16年(1941年)、生産数は167機、現存する機体は鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地史料館で展示されている1機のみである。

海上自衛隊鹿屋航空基地史料館の二式大型飛行艇12型(H8K2)。 (Adobe Stock my portfolioに掲載)
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略符号「H8K2」、「H」は飛行艇「K」は川西航空機を示す。

全長28.1m、全福38.0m、全高9.2m、全備重量24.5t の大型機である。
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発動機は三菱火星22型、離昇1850馬力、最大速度245kt(454km/h)、航続距離7152km。

二式大艇の性能は、戦後これを接収し調査した米軍によっても高く評価されており、特に水上滑走中の波飛沫対策はそのレポートが機密扱いであったらしく、公表されたのは米軍が飛行艇開発を止めた後とのことである。ちなみに米軍からは「Emily」というコードネームで呼ばれる。(文林堂 世界の傑作機「二式飛行艇」より)

設計主務は川西航空機の菊原静男技師、海軍局地戦闘機「紫電」「紫電改」の設計も担当している。

乗員は10名。
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武装は20旋を艇首1、艇舷2、艇上1、尾部1、7.7旋を艇下1(予備3)、爆装は最大2t、展示機は当然銃器は取り外されている・・。
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尾翼の機体番号「T-31」は終戦時所属の詫間海軍航空隊の符号、詫間海軍航空隊は水上機航空隊として香川県三豊郡詫間に設置された部隊、尾翼上部には菊水紋が・・。

本機は、昭和54年(1979年)米軍から返還され、お台場の「船の科学館」で展示されていた機体である。
「船の科学館」時代の写真。(2004年1月撮影)
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鹿屋基地に移管されたのは平成16(2004年)3月である。

川西航空機の後身は新明和工業で、現在も海上自衛隊の対潜飛行艇「PS-1」救難飛行艇「US-1、US-2」を開発している。鹿屋航空基地史料館には救難飛行艇「US-1A」が展示されている。
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鹿屋航空基地付近地図


(2017年12月下旬 撮影機材 Nikon1 J5)
関連ブログ:紫電改
読んだ本(Amazonの該当頁へ): 世界の傑作機「二式飛行艇」
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