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百里基地航空祭(茨城県)2019「第301飛行隊」ラストファントム [航空自衛隊]

百里基地航空祭 2019「第301飛行隊」ラストファントム
令和元年(2019年)の百里基地航空祭、航空自衛隊最初のF-4EJファントムが配備された百里基地の第301飛行隊も2020年にF-35Aに機種変更されて三沢基地に移動となり、戦闘機部隊としてF-4EJファントムの運用は終了、F-4EJファントムの勇姿が観られる最後の航空祭となる。

茨城県小美玉市百里にある航空自衛隊百里基地は、昭和13年(1938年)に発足した旧海軍百里ヶ原航空隊から始まる。戦後は農地として開放されたが、昭和33年(1958年)航空自衛隊百里分屯基地が発足、飛行場完成に伴い、第206飛行隊(F-104)及び第207飛行隊(F-104)が新編され、昭和41年(1966年)に百里基地として発足した。昭和42年(1967年)第7航空団が入間基地から移駐し、対領空侵犯措置任務を開始した。

百里基地は空自で初めてF-4EJを配備、昭和48年(1973年)には第301飛行隊(F-4)が新編され、昭和50年(1975年)偵察航空隊である第501飛行隊(RF-4)が入間基地から移駐、昭和53年(1978年)には 第305飛行隊(F-4)が新編され、3つのF-4飛行隊が揃う基地となった。

その後、F-15の導入に伴いF-4飛行隊の移動や機種更新があり、百里基地もF-15飛行隊体制の時期もあったが、平成21年(2009年)に第302飛行隊(F-4)が百里基地に移動し、平成28年(2016年)には第301飛行隊(F-4)が戻ってきて、第501飛行隊(RF-4)と共に再び3つのF-4飛行隊が揃う基地となる。

第301飛行隊のF-4EJ改ファントム、部隊マークはマフラーをした「カエル」。
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部隊マークの「カエル」は、関東の霊峰「筑波山」のガマガエルがモチーフ。無事カエル・・。
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第302飛行隊は2019年に三沢基地に移動しF-35Aに機種更新という事になり、平成30年(2018年)12月の百里基地航空祭は「ファントムと共に去りゆくオジロワシ」と銘打って行われた。また、第501飛行隊(RF-4)は2020年に運用機材老朽化による退役に伴い廃隊となる。

離陸滑走中のF-4EJ改ファントム、第301飛行隊。
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2機編隊で上昇。                        (Adobe Stock my portfolioに掲載)
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戦闘機「F-4EJファントム」は、米空軍の「F-4E(McDonnell Douglas F-4E Phantom II)」を改造した戦闘機で昭和47年(1972年)に導入、三菱重工によるライセンス生産等により昭和56年(1981年)まで生産が行われた。調達総数は154機、F-4のライセンス生産が許可されたのは日本が唯一である。

F-4EJの機体寿命延長と火器管制システムの近代化、航法、通信能力の向上、搭載ミサイルの近代化、爆撃機能の向上等のため国産機中90機が改修されて「F-4EJ改」となり昭和59年(1984年)から導入された。

旋回、主翼に少し雲がかかる。
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「F-4EJ改」主要諸元(航空自衛隊HPより)
全長19.2m、全幅11.7m、全高5.0m、最大速度:マッハ2.2、最大航続距離:約2900㎞
乗員2名、エンジン2基:J79-GE(IHI)-17

2機編隊で飛行展示。
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機体番号は「439号機」と「440号機」。

F-4EJ改ファントム「440号機(シシマル)」。撮影データ:500mm、f/8、1/1250、ISO200、Nikon Df
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「440号機(シシマル)」は全世界の「F-4ファントム」で最後に生産された「ラストファントム」。

着陸する第301飛行隊F-4EJ改ファントム「440号機(シシマル)」。
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「440号機(シシマル)」、退役後は航空自衛隊浜松基地の広報館「エアーパーク」に展示予定。

「440号機(シシマル)」は模型(プラモデル)にも:(Amazonの該当頁へ)

百里基地のファントムといえば「ファントム無頼(新谷かおる/史村翔著)」、複座戦闘機ならではの友情をベースにファントムの活躍を描く、ファントム好きにはたまらない漫画。マンガ本を処分したのは数十年前だけど、Amazon Kindleでまた全巻買ってしまった・・。

百里基地付近地図


百里基地航空祭にはいつもの「サンケイツアーズ」で参加、例年はツアーバスが滑走路入口付近まで行ってくれるのでとても楽であったが、今年は基地から離れた場所が駐車場、撮影機材を担いで徒歩・・。航空祭会場の出店はとても混むので、ツアーで配られるサンドイッチを昼食にひたすら撮影。航空祭最大の難所はトイレ・・黙々と長蛇の列に並ぶのみ。

(2019年12月上旬 撮影機材 Nikon Df )
関連ブログ:ファントムと共に去りゆくオジロワシ
読んだ本(Amazonの該当頁へ):「ファントム無頼」新谷かおる/史村翔著
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