岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(岐阜県) [博物館・展示館]
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は、岐阜県と各務原市が運営する航空と宇宙の専門博物館、愛称「空宙博」(そらはく)。ここに、帝国陸軍三式戦闘機「飛燕」がリニューアルされて展示されていると知り、大阪出張の帰路に名古屋で途中下車、名鉄各務原線「各務原市役所前」駅からバスで「航空宇宙博物館」を訪れた。
博物館前の広場には現役を退いた対潜哨戒機や救難飛行艇が展示されている。
海上自衛隊の対潜哨戒機P-2J、原型はロッキードP2V-7、川崎重工にて製造。
1971年から運用を開始、生産数83機、1994年に退役。
海上自衛隊の救難飛行艇US-1A、新明和工業が開発、初の水陸両用機。
対潜哨戒機「PS-1」を多用途飛行艇に改修したのが救難飛行艇「US-1」である。
1976年から運用を開始、生産数20機、2017年に退役。
館内最初は「航空機産業の始まりエリア」、帝国陸軍の乙式一型偵察機1/1模型が展示されている。
乙式一型偵察機は仏サルムソン社が開発した単発複葉複座の偵察機、大正8年(1919年)陸軍に採用され
、川崎造船所(現:川崎重工)がライセンス生産を行った。昭和初期まで主力偵察機であったが、一部機体は満州事変まで使われたと云う。
メインフロアは、実験機や人力飛行機を含む、いろいろな実機が並ぶ「戦後の航空機開発エリア」。
手前の尾翼に「CCV」とある機体は三菱重工のT-2 CCV(運動能力向上)研究機である。
低騒音STOL(短距離離着陸)実験機「飛鳥」。
「飛鳥」は、航空宇宙技術研究所(現:JAXA航空技術部門)が開発した低騒音STOL飛行実験機。C-1輸送機を原型とし、川崎重工が製造、1985年に初飛行している。実験機であるため、製造は1機のみ。
UF-XS実験飛行艇、グラマンUF-1をベースに新明和工業が改造・実験を行った飛行艇。
1962年に初飛行。海上自衛隊が運用し、基礎データを取得、以後の対潜哨戒機(PS-1)や救難飛行艇の開発に繋がっていく。1967年に退役した。
観測ヘリコプター「XOH-1」モックアップ。
モックアップは実機試作に先立って作られる木製実物大模型である。「OH-1」は、陸上自衛隊の観測ヘリコプター(偵察機)で、愛称「ニンジャ」。1996年初飛行で、製造は川崎重工。
「戦中の航空機開発エリア」には、帝国陸軍三式戦闘機「飛燕」が展示されている。
「飛燕」は川崎航空機各務原分工場(当時)にて生産された。本機体は唯一現存する「飛燕」であり、以前は鹿児島県の知覧特攻平和会館に残念な塗装で展示されていた。2016年、川崎重工の創立120周年記念事業において修復が行われ、塗装が剥がされ、里帰りした「飛燕」である。
このエリア頭上には、帝国海軍十二試艦上戦闘機(A6M1)の1/1模型。
零式艦上戦闘機の試作(十二試艦戦)、発動機は「瑞星」、2段可変ピッチ式の2翅プロペラを装着した試作一号機の模型。海軍から「十二試艦上戦闘機計画要求書」が出されたのが昭和12年、要求内容の厳しさに三菱重工の単独試作となった。設計主任はジブリ映画「風立ちぬ」の主人公でもある堀越二郎技師、十二試艦戦試作一号機は昭和14年(1939年)に各務原飛行場で初飛行している。開発の経緯は堀越二郎/奥宮正武共著「零戦」に詳しい。
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館付近地図
(2019年3月下旬 撮影機材 Nikon Df )
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は、岐阜県と各務原市が運営する航空と宇宙の専門博物館、愛称「空宙博」(そらはく)。ここに、帝国陸軍三式戦闘機「飛燕」がリニューアルされて展示されていると知り、大阪出張の帰路に名古屋で途中下車、名鉄各務原線「各務原市役所前」駅からバスで「航空宇宙博物館」を訪れた。
博物館前の広場には現役を退いた対潜哨戒機や救難飛行艇が展示されている。
海上自衛隊の対潜哨戒機P-2J、原型はロッキードP2V-7、川崎重工にて製造。
1971年から運用を開始、生産数83機、1994年に退役。
海上自衛隊の救難飛行艇US-1A、新明和工業が開発、初の水陸両用機。
対潜哨戒機「PS-1」を多用途飛行艇に改修したのが救難飛行艇「US-1」である。
1976年から運用を開始、生産数20機、2017年に退役。
館内最初は「航空機産業の始まりエリア」、帝国陸軍の乙式一型偵察機1/1模型が展示されている。
乙式一型偵察機は仏サルムソン社が開発した単発複葉複座の偵察機、大正8年(1919年)陸軍に採用され
、川崎造船所(現:川崎重工)がライセンス生産を行った。昭和初期まで主力偵察機であったが、一部機体は満州事変まで使われたと云う。
メインフロアは、実験機や人力飛行機を含む、いろいろな実機が並ぶ「戦後の航空機開発エリア」。
手前の尾翼に「CCV」とある機体は三菱重工のT-2 CCV(運動能力向上)研究機である。
低騒音STOL(短距離離着陸)実験機「飛鳥」。
「飛鳥」は、航空宇宙技術研究所(現:JAXA航空技術部門)が開発した低騒音STOL飛行実験機。C-1輸送機を原型とし、川崎重工が製造、1985年に初飛行している。実験機であるため、製造は1機のみ。
UF-XS実験飛行艇、グラマンUF-1をベースに新明和工業が改造・実験を行った飛行艇。
1962年に初飛行。海上自衛隊が運用し、基礎データを取得、以後の対潜哨戒機(PS-1)や救難飛行艇の開発に繋がっていく。1967年に退役した。
観測ヘリコプター「XOH-1」モックアップ。
モックアップは実機試作に先立って作られる木製実物大模型である。「OH-1」は、陸上自衛隊の観測ヘリコプター(偵察機)で、愛称「ニンジャ」。1996年初飛行で、製造は川崎重工。
「戦中の航空機開発エリア」には、帝国陸軍三式戦闘機「飛燕」が展示されている。
「飛燕」は川崎航空機各務原分工場(当時)にて生産された。本機体は唯一現存する「飛燕」であり、以前は鹿児島県の知覧特攻平和会館に残念な塗装で展示されていた。2016年、川崎重工の創立120周年記念事業において修復が行われ、塗装が剥がされ、里帰りした「飛燕」である。
このエリア頭上には、帝国海軍十二試艦上戦闘機(A6M1)の1/1模型。
零式艦上戦闘機の試作(十二試艦戦)、発動機は「瑞星」、2段可変ピッチ式の2翅プロペラを装着した試作一号機の模型。海軍から「十二試艦上戦闘機計画要求書」が出されたのが昭和12年、要求内容の厳しさに三菱重工の単独試作となった。設計主任はジブリ映画「風立ちぬ」の主人公でもある堀越二郎技師、十二試艦戦試作一号機は昭和14年(1939年)に各務原飛行場で初飛行している。開発の経緯は堀越二郎/奥宮正武共著「零戦」に詳しい。
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館付近地図
(2019年3月下旬 撮影機材 Nikon Df )
コメント 0