SSブログ

三菱重工名航史料室(愛知県) [博物館・展示館]

三菱重工 名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場 史料室
三菱重工名航史料室には、三菱重工が関与してきた航空機技術に関する一次資料と所蔵品の展示がなされており、零式艦上戦闘機(零戦)と局地戦闘機「秋水」の復元機が展示されていた。見学は予約制であるが撮影は自由であった。残念ながら2017年5月にて休室し、現在は同製作所大江工場に移設・再整理されている。大江工場の史料室も予約制であるが、撮影は一切禁止の模様である。三菱重工HPより)

本記事は2015年6月の訪問記である。

零式艦上戦闘機52型甲(A6M5a)、史料室には色々な展示品が所狭しと置かれている。
DSC_0412-14986.jpeg
本史料室の零戦は、昭和63年(1988年)にミクロネシア連邦ヤップ島から回収、三菱重工にて復元された零戦52型甲である。

零式艦上戦闘機は、昭和12年(1937年)堀越二郎技師を設計主任として三菱重工にて開発が進められ、昭和15年(1940年、皇紀2600年)海軍に制式採用された。第二次世界大戦を通して海軍の主力戦闘機であり、幾多の型式を持つ。堀越二郎/奥宮正武共著「零戦」に詳しい。

日本初のロケットエンジンを搭載した局地戦闘機「秋水」。
DSC_0402-9d1c0.jpeg
秋水は、昭和19年(1944年)に陸軍と海軍が共同で開発を進めた局地戦闘機。ドイツのメッサーシュミットMe163の資料を基に設計を始めたが、試作機で終わった。正式名称は試製秋水、海軍の略符号はJ8M、陸軍のキ記号はキ200である。
DSC_0406-13851.jpeg
元祖、たまごヒコーキ・・・かな。

航空発動機用の中空バルブ、ここまで軽くするんだと感じ入る展示。
DSC_0397.jpeg
技術史料である。

現在の戦闘機(F-2)に使用されている、炭素繊維複合材一体成型主翼の試作品展示。
DSC_0399-17dde.jpeg
自衛隊の戦闘機F-2には軽量化のため、世界初の複合材一体成型主翼が使用されたとの解説。

史料室に入る通路脇には、三菱重工が戦後ライセンス製造した機体や試作機の初号機が展示されていた。

HSS-2B型の初号機、海上自衛隊の対潜戦・捜索救難・輸送用ヘリコプター。
DSC_0416-372d8.jpeg
米国シコルスキー社との技術提携、昭和39年から平成2年まで167機製造。

T-2試作初号機。
DSC_0415-6e6c9.jpeg
T-2は日本で初めて開発された超音速ジェット機であり、航空自衛隊で高等練習機として用いられた。

史料室入口付近には、三菱財閥4代目社長 岩崎小弥太の筆による「寂然不動」の額が飾られている。
DSC_0427a-6d007.jpeg
「寂然不動」は全三菱武道大会の記念品として配られた手拭いの文言である。原本にここで出会うとは思わなかった・・手拭いは大事に持っている。

三菱重工 名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場付近地図


三菱重工 名古屋航空宇宙システム製作所 大江工場付近地図


(2015年6月中旬 撮影機材 Nikon Df )
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。